チェコ議会が新予算案を承認、コロナ危機で財政赤字拡大

チェコ議会は3月26日、新型コロナウイルス感染拡大による経済への影響を考慮した政府の新予算案を承認した。同案は政府が24日に閣議承認し議会に送ったもので、緊急手続きで採決された。財政赤字額は当初案の400億コルナから2,000億コルナ（約73億100万ユーロ）に拡大する。

新予算案では、コロナ危機による大幅な税収減を想定して歳入が1兆4,883

万コルナに減少。一方、歳出は雇用保護などを含めた民間企業への資金援助措置が盛り込まれたため、1兆6,883億コルナに膨らんだ。シレロヴァ財務相は、2008年の経済危機時に比べ財政は健全で銀行業界も安定しており、大幅財政赤字に耐えられるとの見方を示した。

チェコ政府は3月12日に国家緊急事態宣言を出し、学校・教育機関と公共施設の閉鎖、食料品や薬品などの必需品以外を扱う小売店の営業禁止、国境閉鎖などコロナウイルス感染拡大を抑制するため広範な措置を取っている。（1CZK=4.40JPY）