独ノルマの19年決算1.5%の増収、米の水管理事業が好調

ホースクランプ(ホースバンド)やケーブルタイ(結束バンド)を製造する独ノルマ・グループが3月25日発表した2019年度最終決算の売上高は11億10万ユーロとなり、前年から1.5%増加した。米国の水資源管理事業が好調で全体を押し上げた。同業のKimplasおよびStatekの買収と為替効果も売上増に寄与した。一方、既存事業の自律的売上成長はマイナス2%に低迷した。

売上高を地域別にみると、欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域は前年比1.8%減の4億8,600万ユーロに後退した。欧州市場における自動車部品事業と流通サービス事業の低迷が響いた。北米・南米地域は2.1%増の4億5,080万ユーロに拡大した。アジア・太平洋地域は下半期に中国で大型受注を獲得したことにより、10.5%増の1億6,340万ユーロに拡大した。

営業利益(EBITA、調整済み)は前年比16.4%減の1億4,480万ユーロにとどまり、売上高営業利益率は16%から13.2%に悪化した。世界的な自動車販売市場の低迷と、南米拠点における基幹業務システム(ERP)の導入コスト負担が響いた。

同社は今年の業績見通しについて、新型コロナウイルスの感染が拡大している影響で、自律的売上成長は当初予想のマイナス2%~4%からさらに悪化し、売上高営業利益率も前年実績の13%を大幅に下回ると警戒している。

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