トルコ中銀がコロナ対策を強化、金融システムの流動性を確保

トルコ中央銀行は3月31日、新型コロナウイルスの流行による経済への打撃緩和に向けて追加的措置をとると発表した。同月17日に打ち出した、金融システムへの流動性供給策を強化するもので、銀行の資金調達を容易にし、輸出企業を中心とした民間部門への融資継続を後押しする。

中銀は、公開市場操作(オープンマーケットオペレーション)を前倒しで実施するほか、市場に応じてその制限を緩和する。期間限定で、プライマリーディーラー(中銀と直接取引できる銀行)が失業保険基金から購入した国内債券を買い入れる。また、中銀の公開市場操作で、プライマリーディーラーが国債だけでなく資産担保証券(ABS)及び不動産担保証券(MBS)を担保として利用することを認める。

さらに、国内通貨リラと米ドル、ユーロ、金などとの通貨スワップ入札(期間6カ月)を実施する。これにより、銀行は主要政策金利(7日物レポ金利)を1.25ポイント下回る金利で資金を調達できる。

輸出企業に対しては、リラ建ての再割引信用状を最大600億リラ(82億560万ユーロ)付与する。金利は政策金利より1.5ポイント低く設定する。(1TRY=16.11JPY)

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