BMW―第1四半期販売2割減に、欧米工場の停止を延長―

独BMW(ミュンヘン)が6日発表したグループ全体の第1四半期(1~3月)の乗用車販売台数は前年同期比20.6%減の47万7,111台と大幅に落ち込んだ。新型コロナウイルスの感染拡大とそれに伴う販売店の休業が響いた格好だ。

主力ブランドBMWは20.1%減の41万1,809台、ミニは23.4%減の6万4,449台、ロールスロイスは27.2%減の853台へと落ち込んだ。グループの電動車販売は13.9%増の3万692台と好調で、同社は欧州連合(EU)の今年の二酸化炭素(CO2)排出基準を順守できるとしている。

BMWとミニの販売を地域別でみると、中国は30.9%減の11万6,452台と特に大きく落ち込んだ。同国では新型コロナの影響が他の国に先駆け1月の時点で強く出ていたことから、減少幅が膨らんだ。現地の感染拡大はひとまずピークを過ぎており、新規受注が大幅に増えるなど事業は回復傾向にあるという。アジア全体では25.0%減って16万2,604台となった。

欧州販売は18.3%減の22万812台へと縮小した。ドイツ本国は9.0%減の6万7,882台と後退幅が比較的小さい。米国販売は17.4%減の6万4,692台だった。

第1四半期のグループ販売は新モデル攻勢の効果で好スタートを切ったものの、新型コロナの影響で2月に急ブレーキがかかった。現在は欧州販売店の約80%、米国の同約70%が営業を停止している。ドイツなど数カ国では営業を法的に禁じられている。

販売減を受け同社は欧米の完成車工場の操業停止期間を延長する。これまでは期限を19日までとしていたが、月末へと変更した。中国向けの部品を手がける独南部のランツフート工場などでは生産を継続する。

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