欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲン(VW)は16日、2020年第1~3月期の営業利益が9億ユーロとなり、前年同期(48億ユーロ)の5分の1以下に落ち込むとの見通しを示した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う需要の減少やサプライチェーンの支障を受けて生産を停止したことが利益急減の要因。金融・原料市場の混乱、為替差損も13億ユーロの減益要因となる。
同社は3月中旬、第1四半期の営業利益が前年同期の半分(24億ユーロ)に減るとの見通しを示していた。新型コロナ危機はその後、深刻さを増したことから、今回の大幅な下方修正が避けられなくなった。売上高営業利益率は1.6%となる見通しだ。
VWは今回、20年12月期の売上高営業利益率で6.5~7.5%を確保するとした2月末の予測も撤回した。