クロアチアの自動車部品大手ADプラスチックが、ロシア2工場の操業を再開した。現地取引先のアフトワズに製品を供給するためだ。
ロシア政府は新型コロナウイルス対策として、今月末までの予定で、国民が人との接触を避け自宅待機する「非労働日」を全土で実施している。このため、ADプラスチックは、月末まで工場の操業休止を計画していた。
しかし、ADプラスチックの15日発表によると、アフトワズが「重要生産者」に認定されたため、特例としてサプライヤーにも生産活動が認められた。アフトワズは生産能力の5割前後で工場の操業を再開する方向で、ADプラスチックはこれに対応する形で製造を開始したという。
ADプラスチックは本国クロアチアで3工場、ロシアで2工場、ハンガリー、セルビア、ルーマニアで各1工場を運営する。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う大手自動車メーカーの生産停止で、同社も生産事業の大幅縮小に追い込まれている。