自動車メーカーがロシアでの生産を再開し始めた。政府の新型コロナウイルス対策を受けて工場の操業を停止していたが、当局の特別許可を得て再稼働にこぎ着けた。ただ、部品不足で生産再開が遅れるメーカーもある。
13日から再稼働したのは以下の通り。◇「ラダ」で知られるアフトワズのトリヤッチとイジェフスク(ウドムルト共和国)の両工場◇商用車大手GAZの二ージニー・ノヴゴロド工場◇ソレルスの子会社フォード・ソレルスのアラブガ工場(タタルスタン共和国)◇ソレルス傘下の四輪駆動車メーカーUAZのウリヤノフスク工場◇アフトトルのカリーニングラード工場◇現代自動車のサンクト・ペテルブルク工場。
商用車大手カマズのナーベレジヌイェ・チェルヌイ工場(タタルスタン共和国)はすでに6日から生産に入っている。
特別許可の条件として各社は感染を予防するため、従業員同士の距離を1.5メートル以上確保することや、マスク着用といった措置をとる。総務など事務関連職では大半がテレワークで勤務する。
15日現在、未稼働なのは、◇フォルクスワーゲン(VW)のカルーガ工場◇ルノーのモスクワ工場◇トヨタ自動車のサンクト・ペテルブルグ工場◇PSAと三菱自動車の合弁会社PSMAルスのカルーガ工場となっている。部品メーカーを含め、他の欧州諸国にある工場からの部品供給が停止・減少していることがその背景にある。