仏ルノーのルーマニア子会社ダチアが4日、ミオベニ工場の稼働を拡大した。先月21日に再稼働した機械部品工場とシャーシ工場は通常の3交代制に移行。自動車工場は2交代制、物流部門は単一シフトで業務を再開した。また、クラヨバに工場を構える米フォードも4日から生産を再開した。
ダチアとフォードは3月16日、新型コロナウイルス流行を受けた政府の非常事態宣言を受けて生産活動を停止。ダチアは1万4,000人強、フォードは約6,000人の従業員を自宅待機とした。
両社は再稼働に向けて、マスクの支給や消毒剤の完備、従業員間の距離の確保といった感染予防策を導入した。フォードは医療機関などでの需要に配慮し、マスクとフェイスシールドを社内生産しているという。
欧州自動車工業会(ACEA)の先月末の推計によると、新型コロナ感染抑制策により、ルーマニアの自動車生産台数は6万9,000台減少し、2万人が失業した。