トルコ統計局(TUIK)が4月29日発表した4月の経済信頼感指数は、前月の91.8を大きく下回る51.3で、統計を開始した2007年以降で最低値となった。新型コロナウイルスの感染拡大で製造業に影響が及ぶとともに、週末の外出制限などの警戒措置が取られ、経済全体に先行き不安が広がっていることが浮き彫りになった。
業種別に指数を見ると、著しく悪化したのはサービス業で、前月の92.5から46.1に落ち込んだ。製造業も36.3ポイント下回り62.3となった。前月101.7と景況に楽観的だった小売業は75.2、建設指数も32.5減の44.7に低下した。消費者の経済信頼感は54.9で前月を3.3ポイント下回った。
トルコ経済信頼感指数は100を上回ると楽観的、下回ると悲観的な見方を表す。2018年には通貨リラ安や米国の追加関税措置などを背景に、4月の101.5から10月の75.2まで落ち込んだが、19年春から上向き、今年2月には97.5まで回復していた。