ティッセン―巨額赤字計上、1-3月純損失9.5億ユーロに―

鉄鋼系複合企業の独ティッセンクルップ(エッセン)が12日発表した2020年1-3月期(第2四半期)決算の純損益は9億4,800万ユーロの赤字となり、赤字幅は前年同期の1億7,300万ユーロから大幅に膨らんだ。リストラ費用の計上と新型コロナ危機が直撃した格好。3月末時点の有利子債務は前年同日比56%増の75億4,900万ユーロに拡大しており、経営陣はエレベーター部門の売却手続きを年度末(9月末)までに完了し、売却益で財務を改善したい意向だ。

営業損益(EBIT、調整済み)は8,000万ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(2億4,000万ユーロ)から悪化した。新型コロナ危機の影響で特に自動車部品と鉄鋼部門が振るわなかった。売却予定のエレベーター部門を除いた継続事業ベースでは赤字幅が2億6,600万ユーロに達した。

売上高は101億800万ユーロで、5%減少。新規受注高は8%減って95億4,200万ユーロとなった。

第3四半期は営業赤字(EBIT、調整済み)が最悪の場合、10億ユーロを超える見通し。経営陣は20年9月通期でも巨額赤字の計上を見込んでいる。

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