伊タイヤ大手のピレリは7日、ミラノにある公立病院ASSTファーテベーネフラッテリ・サッコと共同で、電動自転車を利用して医療従事者の接触回避を試みる「ライド・セーフ」イニシアチブを開始したと発表した。新形コロナウイルスの感染拡大を受けて自主的な社会的距離(ソーシャルディスタンス)が求められる中、電動自転車を使うことで公共交通機関の利用を避けるとともに、より長い距離の自転車移動を可能にする。
同病院に属する眼科専門クリニックと「ヴィットーリオ・ブッツィ」小児科病院に勤務するスタッフを対象に、ピレリの電動自転車「CYCL-eアラウンド」14台を1人当たり2週間、無償貸与する。実施期間は7月10日までで、2週間の経過後は自転車を完全に消毒して別のスタッフが利用できるようにする。
ピレリの超小型(マイクロ)モビリティ部門を率いるフランチェスコ・ブルーノ氏によると、同イニシアチブはユーザーの利用頻度や体験を調査し、より広範なサービスの開発につなげる目的がある。将来的に他の都市にも拡大する予定だ。