独自動車部品大手のコンチネンタルは11日、新型コロナウイルス(Covid-19)感染の患者を搬送するストレッチャー向けに抗菌仕様のベッドカバーを開発したと発表した。同ストレッチャーはハノーバー市およびニーダーザクセン州が見本市会場に開設した仮設病院で使われるもので、コンチネンタルは50台分のベッドカバーを提供した。仮設施設では一般の病院の病床数がひっ迫している場合に軽症患者の治療が行われる。
カバー素材は医療分野向けに特別に開発された合成繊維「skai
Pandoria
Plus」で、ストレッチャーのベッドの上面と下面を完全に覆って使用する。今回提供したストレッチャー50台分のカバーのサイズは長さ185メートル、幅1.4メートル。生産は同社のヴァイスバッハ工場が担当した。
「skai
Pandoria
Plus」は医療用品に必要なすべての衛生要件を満たしており、抗菌性能を定めた日本工業規格(JIS
Z
2801)に準拠している。表面は細菌や他の微生物が増殖するのを防ぐ効果があるほか、消毒剤にも耐性があり、ベッド表面を頻繁に消毒しても劣化しにくい特性を持つ。患者の体液による汚損も生じない。カバー表面に微細な凹凸を持たせることで肌触りを良くしている。また、素材は難燃性で、耐摩耗性や耐引裂性にも優れる。