スロバキアとポーランドの天然ガス網を結ぶインターコネクタ(接続管)の建設がストップした。建設を請け負った3社のうちの1社が作業を停止したためだ。発注元のスロバキア送ガス大手ユーストリームは、現時点では完工時期の遅れはないとみている。
ユーストリームは工事の停止について、発注先企業の経営陣交代に伴うものと説明している。同企業の新経営陣が「ユーストリームによる200万ユーロの工賃未払いで、従業員解雇を余儀なくされた」と地元テレビ局に語ったことに対しては、「未払いはない」と否定し、「契約にのっとって近く工事が再開される」との見方を示した。
インターコネクタが完成すると、ヴェリケー・カプシャニ圧縮施設とポーランドのストラホチン圧縮施設が接続する。これにより、スロバキアがポーランド・ガス市場にアクセスできるようになるほか、ポーランドのシフィノウィシチェ・バルチックLNG基地を通じてガスを調達できるようになる。インターコネクタのスロベニア区間工事(全長100キロメートル)は従来、来年に完工するとされていた。