英でパブやホテル再開へ、イングランド限定で7月4日から

英政府は6月23日、人口の約85%を占めるイングランド地方で7月4日からレストランやパブ、ホテルなどの営業再開を認めると発表した。新型コロナウイルス感染防止策を大幅に緩和し、経済活動を本格化させて低迷する国内景気の回復を図る。

英国では6月15日からデパートなど小売店が営業を再開している。新たに営業が認められるのは飲食店や宿泊施設のほか、美術館、映画館、理美容室、テーマパークなど。一方、ナイトクラブや室内ジム、水泳プールなどは再開が見送られた。

感染抑制のための「社会的距離」に関する規制も見直し、限られたスペースで他者との距離を確保できない場合に限り、現行の2メートルから1メートルに緩和する。2メートルのままでは飲食店などで入店者が制限され、経営を維持できないといった声が上がっていた。政府は感染防止のため、消毒剤の配置や十分な喚起のほか、必要に応じて防護スクリーンの利用などを求める方針を示している。

イングランド以外の地域に関しては、近く地方政府がそれぞれ独自の緩和策を発表する見通しだ。ジョンソン首相は声明で、感染状況が落ち着いているため経済活動を再開させ、国民の生活を正常化に近づけたいと強調。「長く続いた冬眠は終わりに近づいている」と語った。そのうえで、感染が再拡大しないよう各人が責任を持って行動する必要があると指摘し、第2波が発生した場合は都市封鎖など必要な措置を再び導入すると警告した。

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