独自動車大手のダイムラーはこのほど、メルセデスベンツの低床式トラック「エコニック」のごみ収集車両3台がシンガポールで稼働していることを明らかにした。市中心部および南部のセントーサ島で家庭ごみを収集し、リサイクル施設に運搬する。人口600万人のシンガポールでは一日当たり約5,000トンのごみが排出されており、リサイクル処理が環境保護を促進する上で重要となっている。
現地でごみ処理事業を運営する政府系企業セムコープ「Sembcorp」は昨年の試験導入に続き、3軸タイプの「2630 L ENA/6×2」を3台正式発注した。現在稼働中の車両は車体側面に「捨てないで、再利用しましょう」の標語を掲示し、リサイクル活動を啓発している。
「エコニック」は後輪操舵システムにより旋回時の回転半径が小さく、小回りに優れる。低床式のため作業員が乗降しやすく、パノラマビューの運転席は視認性が高く安全性に優れる。4つのカメラで構成する死角監視システムや緊急ブレーキ、車線維持機能などを装備している。