欧州に独自のクラウド・データインフラを構築するイニシアチブ「ガイアX(Gaia-X)」は15日、仏独の22社・機関の設立メンバーが非営利組織「ガイアX」の設立証書に署名したと発表した。次の段階として、ベルギーのブリュッセルに「ガイアX」の中核拠点を設置する計画。さらに、2020年11月に会議(ガイア会議)を開催する予定。
「ガイアX」は、欧州独自のデータクラウドを構築する取り組み。このような欧州独自のプラットフォームを構築する背景には、アマゾン、グーグル、マイクロソフトなど少数の欧州域外の世界的IT大手がクラウド分野で圧倒的なシェアを持つことがある。
設立メンバーは、信頼関係、知見の交換、透明性を重視する。また、「ガイアX」を通して、提供者・利用者の双方の観点から標準化やプロトタイプ、ソリューションの開発に取り組んでいく方針。
「ガイアX」では、欧州のデータ保護規則や価値感を共有する欧州内外の企業や研究機関などに積極的な参加や加盟を呼びかけていく。加盟企業・機関の増加により、イノベーションや技術開発・標準化の協力における影響力を高めていく。
ドイツからは、自動車大手のBMW、自動車部品大手のボッシュ、電機大手のシーメンス、ソフトウエア大手のSAPなどが設立メンバーとして当該イニシアチブに参加している。
設立メンバーは下記の通り:
3DS OUTSCALE/Amadeus/Atos/Beckhoff Automation/BMW/Bosch/CISPE/DE-CIX/Deutsche Telekom/Docaposte/EDF/Fraunhofer Gesellschaft/German Edge Cloud/IMT/International Data Spaces Association/Orange/OVH/PlusServer/Safran/SAP/Scaleway/Siemens