ガスプロム、ポーランドへの売却済みガス料金の値上げを計画

ロシア国営で天然ガス世界最大手のガスプロムは17日、ポーランド石油・天然ガス大手PGNiGと、すでに売却されたガスの支払額の引き上げについて交渉を行っていることを明らかにした。ガスプロム子会社のガスプロム・エクスポルトによると、両社は2017年以降の契約に含まれるガス価格の改定について議論を行っている模様だ。ガスプロム側は金額引き上げの理由を明らかにしていないが、これに先立ち決定された過払い金の支払いが背景にあるとみられる。

両社のガス価格に関する争いについては、国際仲裁裁判所が今年3月、ガスプロムがPGNiGに2014年から20年までの過払い分15億米ドルを支払う案を提示していた。国際仲裁裁判所の判決は天然ガスの市場価格を販売価格に反映させるよう求めていることから、両社は価格の算出方法を変更することで同意していた。

今月の段階では、ガスプロムがPGNiGに対し15億ドルを今年7月1日までに支払うことで両社は合意していた。今回のガスプロムの値上げ交渉の結果次第では同金額が相殺される可能性がある。

PGNiGはほとんどのガスを1996年の契約に基づきガスプロムから購入しているが、購入価格は他の欧州諸国に比べ割高となっている。同社は16日、ガスプロムとは3年ごとに購入価格の見直しを交渉することができると述べた。

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