フォルクスワーゲン、トルコ工場の建設計画を撤回

自動車大手の独フォルクスワーゲン(ヴォルフスブルク)がトルコに完成車工場を建設する計画を撤回した。業界紙『オートモビルボッヘ』が報じ、同社が追認したもので、広報担当者は新型コロナ危機に伴う自動車需要の世界的な激減を受けてグループの生産能力を拡張する必要性はなくなったと述べた。

同社は昨年9月、新たな東欧工場をトルコ西部のマニサに建設することをほぼ決定。10月中旬に正式決定を下す予定だった。だが、トルコが隣国シリアに軍事侵攻したことから決定を先送りしていた。

マニサ工場は2020年末に着工し、22年から生産を開始することになっていた。生産能力は30万台、雇用規模は4,000人。VWグループの複数ブランドのモデルを手がける計画で、中型車のVW「パサート」、シュコダ「シュパーブ」を生産する考えだった。

同紙によると、VWはマニサで生産予定だったパサートとシュパーブをスロバキアのブラチスラバ工場で生産する考えで、ブラチスラバ工場に5億ユーロの追加投資を実施するという。

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