チェコの1-3月賃金上昇率5%、16年以降で最低

チェコの今年第1四半期(1-3月期)の平均月額賃金は前年同期比5%増の3万4,077コルナ(約1,280ユーロ)で、2016年以降で最低の上昇率となった。また、インフレ率を考慮した実質上昇率も1.4%と、2013年末以降で最低となった。新型コロナ危機により減給措置をとった企業もあり、賃金上昇は当面小幅にとどまるとの見方が強い。

チェコ統計局によると、月額賃金の中央値は平均賃金を13%下回る2万9,687コルナで、前年同期を5.8%上回った。全体の1割は1万5,761コルナを下回り、1割は5万3,850コルナを上回った。地域別に見ると、平均月額賃金が最も高いのは首都プラハの4万2,760コルナ、最も低いのは国内北西部のカルロヴィ・ヴァリで2万9,687コルナだった。

国際人材サービス大手ランスタッドの調査によると、4、5月に減給を行った企業は調査対象650社の1割に上り、このうち3分の1は減給率が5%以下、3分の1が30%以上だった。現地同業LMCによると、5月末時点で減給となった就労者は6割弱だが、多くは暫定的措置であり、来年からはこれまでの勢いに及ばないにせよ上昇基調となると予測する。(1CZK=4.57JPY)

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