ロシアのムラシュコ保健相は1日、新型コロナウイルスワクチンの臨床試験が完了したと発表した。開発しているガメレヤ国立研究所が承認申請を準備しており、承認が下り次第、まずは医療・学校関係者を対象に予防接種を開始する。一般市民は10月から接種が受けられるようになるという。ただ、医療業界では大量接種が実現するのは速くて来年夏とみられており、ロシアの発表に疑念も浮上している。
世界保健機構(WHO)によると、世界で100種を超えるワクチン候補が存在するが、このうち臨床試験の最終段階(フェーズ3)にあるのは中国の2種と英国の1種に過ぎない。ロシアが実際にワクチンを実用化すれば、世界で初めてとなる。