スロバキアの電気通信・郵便規制局(RU)が、22日に予定されていた次世代移動通信規格(5G)の周波数割り当て入札を延期した。理由については「失敗を避けるため」とするのみで、詳細は明らかにされていない。新しい日程も不明だ。
電気通信筋によると、政府内で実施反対の声があがったというが、内閣府は現地メディアの取材に対し、真偽について回答していない。このため、延期の理由として◇RUの準備不足◇政府が国営通信網を整備する方針に転換◇落札価格の引き上げを狙った◇「5Gが健康を損なう」とする盲信に配慮――などの憶測が流れている。
マトヴィッチ首相(オラノ党)は22日、「5G網入札の延期で、電気通信事業者と公平な議論を行う場が生まれた」とコメント。5G網整備に賛成する立場を明確にしたうえで、「国外投資家にとっても情報交換・議論のできる環境が重要」と話した。また、延期の理由についてはRUが近く公表するとした。
スロバキア政府は今年4月、周波数帯入札の日程を発表。最低入札価格を1,600万ユーロに設定していた。