EU統計局ユーロスタットが6日に発表したユーロ圏の5月の小売業売上高(速報値・数量ベース)は前年同月比で5.1%減となり、3カ月連続で低迷した。しかし、新型コロナウイルス対策として各国が実施した社会・経済活動制限の緩和が進んだことで、下げ幅は前月の19.6%から大きく縮小し、復調の兆しが出てきた。前月比では17.8%増と、単月では過去最大の上げ幅を記録した。(表参照)
分野別では食品・飲料・たばこが4.9%増、非食品が9%減。繊維・衣料・履物が50.5%減と大きく落ち込んだが、マイナス幅は前月の80.3%を下回った。通信販売は「巣ごもり需要」で31.2%増と好調が続いている。
EU27カ国ベースの小売業売上高は4.2%減。主要国はドイツが7.2%増とプラスに転じた。フランスは12.0%減、スペインは17.9%減となったが、下げ幅はそれぞれ前月の30.1%、29.8%から縮小した。