商用車大手の独トレイトン(ミュンヘン)は23日、米国に本社を置く中国系の自動運転技術開発会社、図森未来(TuSimple)と戦略パートナーシップを締結したと発表した。米自動車技術会(SAE)が定める「レベル4」の自動運転トラック(特定の条件下で運転をシステムに全面的に任せることが可能)を共同開発するほか、図森未来の少数株を取得する。
トレイトン傘下のスカニアのトラックを用いて開発プロジェクトを実施する。テスト車両はスウェーデン南部のセーデルテリエとヨンショーピングを結ぶ約300キロの区間を走行する。トレイトンは声明で「自動運転トラックの投入は長距離貨物輸送で顧客に大きなメリットをもたらす。すなわち、安全性と効率が高まると同時に、燃料と運用コストを削減できる」と指摘し、実用化に意欲を示した。
図森未来はトラックの自動運転を実現する目的で2015年に設立された。米カリフォルニア州サンディエゴに本社、アリゾナ州ツーソンと上海、北京に事業拠点を置く。