8月輸入物価4%低下、エネルギー除くと下落幅は1.3%に

ドイツ連邦統計局が9月30日発表した8月の輸入物価指数は前年同月比で4.0%低下した。下げ幅は5カ月連続で縮小したものの、依然として大きい。エネルギーが26.2%下落したことが最大の押し下げ要因で、エネルギーを除いたベースでは下げ幅が1.3%にとどまった。

エネルギーでは石油製品が32.2%、石炭が25.8%、原油が25.7%、天然ガスが21.7%低下。電力も5.2%落ち込んだ。

原油の輸入価格は昨年12月から4月にかけて計68.7%下落した。その後は上昇が続いているものの、前年同月の水準をなおも大きく下回っている。

中間財は2.7%下落した。下げ幅はリグニン・セルロース(-15.7%)、樹脂(-9.6%)、鉄鉱石(-8.1%)、電子部品(-6.2%)、鉄鉱石(-5.1%)で大きかった。貴金属は28.9%上昇した。

投資財は0.8%低下した。これまでに引き続きタブレットPC(-6.7%)、スマートフォン(-5.2%)で下落幅が大きい。自動車・自動車エンジンは1.4%上昇した。

耐久消費財はマイナス1.1%。

非耐久消費財は0.3%低下した。豚肉が13.9%、家禽肉が11.6%、牛乳・乳製品が1.0%下落したのに対し、動植物性油脂は3.6%、原薬は2.0%上昇した。

農産物はプラス2.1%となり、計6部門のなかで唯一、上昇した。コーヒー生豆が19.2%、かんきつ類が15.6%、リンゴが12.5%の幅でアップ。アーモンドは30.5%、家畜用豚は21.9%、トマトは6.3%下がった。

輸入物価は前月比ではプラス0.1%となり、4カ月連続で上昇した。エネルギーが2.8%上昇。エネルギーを除いたベースでは0.1%の低下だった。

8月の輸出物価指数は前年同月比マイナス1.1%となり、6カ月連続で落ち込んだ。前月比も0.1%低下し、3カ月ぶりに下落した。

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