独商用車・鉄道車両用ブレーキ大手のクノールブレムゼは10月26日、イスラエルの新興企業レイル・ビジョンへの出資を拡大したと発表した。レイル・ビジョンの増資に伴い、1,000万米ドルを投資して同社の資本の19.8%を追加取得し、同社への出資比率を36.8%に引き上げた。レイル・ビジョンは、人工知能や深層学習を基盤にしたセンサー技術や物体・障害物の検出技術を専門とする。
クノールブレムゼとレイル・ビジョンは2019年3月から、鉄道車両向けの物体・障害物検出システムの開発で協力関係にある。クノールブレムゼはレイル・ビジョンへの資本参加も実施し、鉄道車両の自動運転技術の開発を進めてきた。
両社は2020年9月には、スイスの鉄道大手SBBカーゴの入換機関車に障害物検出用の遠隔制御電気光学システムを装備すると発表した。当該プロジェクトでは、2021年第1四半期末にプロトタイプの試験が終了する計画。クノールブレムゼとレイル・ビジョンはその後、鉄道貨物車両向けの当該システムの統合について今後の事業展開を検討していく方針を示している。