独フォルクスワーゲン(VW)のチェコ子会社であるシュコダ自動車は25日、ムラ
ダー・ボレスラフ本社工場で完全電動SUV「エンヤク」(Enyaq)の量産を開始した
と発表した。1日当たり最大で350台を生産する。同モデルはVWグループの電気自動
車(EV)専用プラットフォーム「MEB」を採用する初のシュコダ車。すでに9月から
オンラインで受注を開始している。
シュコダは3,200万ユーロを投じて同工場の製造ラインを刷新した。これにより
「エンヤク」と主力のSUVモデル「カロック」、中型車「オクタビア」を混流生産
できるようした。高電圧バッテリーの取り付けを含む最終工程も自動化した。
エンヤクは合計出力302馬力(hp)のツインモーターを搭載する。バッテリー容量
は3種類で、83キロワット時(kWh)のものは航続距離(世界統一試験サイクル
=WLTP基準)が最大536キロメートルに達する。インテリアではシュコダのモデルと
して初めて、拡張現実(AR)技術を搭載したヘッドアップディスプレーを装備。速
度と交通標識情報の視認性を高めた。