ドイツ連邦統計局と連邦経済省が8日発表した11月の鉱工業生産指数(2015年=100、暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比0.9%増の99.0へと拡大した。同指数の増加は7カ月連続。新型コロナ危機からの回復が続いている。コロナ禍がドイツで本格化する直前の2月(102.9)に比べるとなお3.8%低い水準にあるものの、経済省はメーカーの新規受注と景況感が改善していることを踏まえ、ロックダウン再導入で製造業が受ける打撃は昨年春に比べ小さいとの見方を示した。
製造業生産高は1.2%増加した。中間財が2.4%、投資財が1.3%上昇。消費財は1.7%減となり、2カ月連続で落ち込んだ。
エネルギー業の生産高は3.9%減となり、4カ月ぶりに落ち込んだ。11月初旬に緩やかなロックダウンが導入されたことが響いた格好だ。建設業は1.4%増え、4カ月連続で伸びた。
鉱工業生産を特殊要因によるブレが小さい2カ月単位の比較でみると、10~11月は前の期の8~9月を実質5.0%上回った。3部門すべてで増加。増加幅は製造で5.4%、エネルギーで4.3%、建設で3.4%に上った。