ドイツ航空宇宙センター(DLR)が実施する航空機用の燃料電池駆動装置の開発プロジェクト。出力が約1.5メガワットの装置を開発・試験する。同装置の搭載により、座席数40~60の航空機で1,000キロメートルの飛行が可能になる。
DLRは、駆動システムに必要な、燃料電池システム、水素タンク、電気モーター、制御技術などの開発に加え、駆動システムの試験装置も構築する。
駆動装置は、小型の燃料電池システムを数多く集めるのではなく、高性能の燃料電池を使用して燃料電池スタックを可能な限り減らす方針。このため、新しい部品や技術アプローチが必要になるとしている。
当該システムは、第一に航空機での利用を想定しているが、同様の燃料電池システムは、大型トラックや船舶にも活用できるとしている。
ドイツ連邦交通・デジタルインフラストラクチャー省(BMVI)は、独連邦政府の水素・燃料電池技術に関する国家技術革新プログラム(NIP)の枠組みから、当該プロジェクトに2,600万ユーロを支援する。