ドイツ連邦統計局が1月29日発表した2020年10-12月期(第4四半期)の国内総生産(GDP)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前期比0.1%増となり、成長率は前期の8.5%から大幅に低下した。新型コロナウイルスの新規感染者数が急増し、ロックダウン(都市封鎖)が再導入されたことが響いた格好。ただ、市場では横ばいないしマイナス成長を予想しており、それに比べると高い水準となった。
同国のGDPは第1回目のロックダウンの影響で4-6月期(第2四半期)に9.7%縮小。7-9月期(第3四半期)は新規感染者数が少なくコロナ規制が緩和されたことや世界需要の拡大を受けて8.5%増とV字回復していた。第4四半期は急ブレーキがかかった格好だ。
足を強く引っ張ったのは個人消費。食料品店など一部の例外を除き小売店・サービス事業者の店舗営業が禁止されたことが背景にある。製品輸出と建設投資は成長の押し上げ要因となった。
統計局は今回、1-3月期(第1四半期)と4-6月期の成長率を修正。それぞれマイナス1.9%からマイナス2.0%、マイナス9.8%からマイナス9.7%へと改めた。