輸入物価が昨年は4.3%下落、エネルギーは-31%に

ドイツ連邦統計局が1月29日発表した2020年の輸入物価指数は前年比4.3%減となり、2年連続で下落した。新型コロナウイルス感染症の世界的な流行を受けて多くの分野で価格が下落。特にエネルギーは下げ幅が31.3%と大きく、全体を強く押し下げた。エネルギーを除いた輸入物価はマイナス1.0%だった。

エネルギーはすべての項目で2ケタ減となった。下げ幅は原油が34.1%、石油製品が33.2%、天然ガスが27.1%、石炭が23.3%、電力が18.6%となっている。

中間財は2.4%低下した。リグニン・セルロースが16.6%、樹脂が8.5%、電子部品が7.9%、銑鉄・鉄鋼・鉄合金が6.7%、非鉄金属鉱石が4.1%下落。貴金属は27.7%、鉄鉱石は3.8%上昇した。

投資財は0.6%の低下。タブレットPCとスマートホンはそれぞれ8.0%、7.8%落ち込んだ。自動車・自動車用エンジンは1.0%上昇した。

耐久消費財はマイナス0.2%だった。

非耐久消費財は0.3%増とやや上昇した。動植物性油脂が5.4%の伸びを記録している。家禽肉は9.8%、豚肉は4.0%下がった。

農産物は2.7%上昇した。上げ幅はかんきつ類(13.3%)、コーヒー生豆(8.6%)、リンゴ(8.4%)で大きい。アーモンドは18.6%、豚は6.7%低下した。

20年の輸出物価指数は前年比0.7%減となり、4年ぶりに下落した。エネルギーが23.7%、農産物が3.9%、中間財が1.3%下落。耐久消費財と非耐久消費財はそれぞれ1.2%、0.3%高くなった。投資財はプラス0.5%で、機械は0.9%、自動車・自動車部品は0.6%の幅で上昇した。

20年12月の輸入物価指数は前年同月を3.4%割り込んだ。エネルギーが23.9%低下。エネルギーを除いたベースでは下げ幅が0.7%にとどまった。

同月の輸入物価指は前月比では0.6%増となり、8カ月連続で上昇した。エネルギーはプラス7.1%と大きく上昇しており、エネルギーを除いたベースでは上げ幅が0.1%だった。

12月の輸出物価は前年同月比0.6%減となり、10カ月連続で下落。前月比は0.1%増となり、4カ月連続で上昇した。

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