ドイツ連邦統計局と連邦経済省が8日発表した12月の鉱工業生産指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比横ばいとなった。エネルギーと建設業がそれぞれ2.9%減、3.2%減と振るわなかったため。5月から11月までは7カ月連続で増加していた。
製造業は0.9%増となり、8カ月連続で拡大した。中間財が2.0%、消費財が2.6%増加。投資財は0.5%減となり、4カ月ぶりに落ち込んだ。製造業の今後の見通しについて経済省は、低迷が続くとの見方を示した。コロナ禍の持続、新規受注が12月に減少へと転じたこと、景況感の悪化、自動車業界の半導体不足が響くとしている。
鉱工業生産は前年同月比(物価・営業日数調整値)では1.0%減少した。新型コロナウイルスの感染拡大とロックダウン(都市封鎖)導入の直前に当たる2月に比べると3.6%低い(物価・季節要因・営業日数調整)。
2020年10-12月期(第4四半期)の鉱工業生産指数は前期比で実質6.1%増加した。製造業が6.8%、建設業が4.0%拡大。自動車の伸び率は14.4%に達した。
20年の鉱工業生産指数は物価・営業日数調整後の実質で前年を8.5%下回った。