トルコ、大型テクノロジーパークを開設

トルコ金属産業経営者連合会(MESS)は8月29日、イスタンブールで大型テクノロジーセンターを開設した。コジャエリ県で同時に開設された工場40軒と連動し、トルコの開発・生産力を強化する狙い。テクノロジーセンターには2億米ドル、工場整備には合計39億リラ(5億3,100万ドル)が投じられた。

テクノロジーセンターでは、製造のデジタル化に向けて、製造業で働く被用者4万人以上に合計40万時間の訓練を無料で提供する。また、企業経営陣やITのエンジニア・オペレーターらと協力し、「製造業デジタルトランスフォーメーション」の履修過程を整備していく。各社のデジタル化へ向けたロードマップ策定を支援するため、向こう5年間で被用者25万人を対象に200万時間の訓練を実施することも予定している。

北西部コジャエリ県のディローワシ(Dilovasi)機械工業団地(OIZ)では同日、工場40軒が共同で開設式を執り行った。合計で4,600人強の雇用が創出される見込みだ。

トルコ政府は昨年8月、機械産業を主眼とした産業イニシアチブを発表した。戦略的に重要な製品の輸入高を最大300億ドル減らすと同時に、機械輸出を通じて国内総生産(GDP)を拡大させる目標だ。

実現に向けた具体策の一つとして、製造業輸出に占めるミディアムハイテク製品(化学品・化学製品、電気機器、機械器具、自動車など)とハイテク製品(航空・宇宙、電子機器、医薬品など)の割合を現行の39%から50%へ引き上げることを計画している。業界の研究開発力を強化するとともに、業界労働者に対してはハイテク製品を生産できる技能を身に着ける訓練の機会を提供する。(1TRY=14.38JPY)

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