セルビアとコソボが経済関係正常化で合意、米国の仲介で

セルビアのブチッチ大統領とコソボのホティ首相は4日、米大統領官邸で会談し、経済関係の正常化で合意した。将来的な政治的関係正常化への第一歩として注目を集めている。

両首脳はトランプ米大統領の仲介で今回の会談に至った。国境を超える高速道路及び鉄道幹線の整備、職業資格の相互承認など、具体的な合意点は小さなものだった。ただ、2008年にコソボが一方的にセルビアからの独立を宣言して以来、対立を続けてきた両国が、経済分野に限定した形であれ「合意」したことで、将来的に両国が政治レベルでも関係を築く起点になると期待が膨らんでいる。

コソボは独立を宣言したものの、これを認めないセルビアの強硬姿勢もあり、国際連合(UN)など国際機関への加盟が阻まれている。一方でセルビアは欧州連合(EU)への加盟を目指すが、条件としてコソボとの関係正常化が求められている。

なお、今回のトランプ大統領との会談ではこれに加え、ホティ首相がコソボとイスラエルとの国交樹立に同意。ブチッチ大統領も来年7月に在イスラエル・セルビア大使館をテルアビブからエルサレムへ移設する方針を固めた。

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