エストニアのフィンテック企業、フォーピープス・ペイメンツ(ForPeeps Payments)はこのほど、異なる銀行にある口座を一括して管理することのできるモバイル用アプリを開発したと発表した。ユーザーは同アプリを用いて複数の銀行にある口座ごとの取引状況や残高、送金などを管理できるほか、QRコードを用いた支払操作などを行える。
同社の取り組みは、外部企業が金融機関の持つデータを基に新たなサービス提供する「オープンバンキング」の一例だ。パウム最高経営責任者(CEO)は、同アプリの特長はユーザーがアクセスを許可したデータのみが利用される点にあると述べた。
同社のサービスは2019年9月に施行された欧州連合(EU)の改正決済サービス指令に基づくオープンバンキング・プロトコルに準拠している。同指令は本人確認のための2段階認証を要求しているほか、銀行データを利用した新サービス創出を目的に、セキュリティなど一定の基準を満たす技術系企業に対し業務関連情報へのアクセスを認めることを義務付けている。