ロシアと関係の深い米投資会社フォート・ロス・ベンチャーズが、ロシア及び東欧のスタートアップを投資対象とする「フォート・ロス・シードファンド」を設置する。運用規模は80億ルーブル(1億米ドル強)。このうち20億ルーブル(2,600万ドル)をロシア国営ズベルバンクから調達する。
新ファンドは、創業間もない「シード期」、事業が本格的に始動し顧客が増え始める「シリーズA期」のスタートアップ約200社に投資する。事業の国際展開や、ズベルバンクなどロシア大手企業のエコシステム(ビジネス生態系)への事業統合を支援する。
今回は、これまで運営してきたファンドと比べ、ロシア及び近隣の独立国家共同体(CIS)諸国のウエイトを増やす方針だ。企業やファミリーオフィス(富裕層の資産管理会社)、個人などから資金を調達できるとみている。
ロシアのベンチャーキャピタル、アンタイトルドも今月、東欧・旧ソ連諸国を対象とする投資ファンドの開設を発表した。運用額は5,000万ドルで、シリーズA期以前のスタートアップに投資する。分野としては、BtoBソフトウエアやロボティクス、人工知能(AI)、アグリテック、メディテックに照準を当てる。(1RUB=1.34JPY)