ロシアのネットサービス大手ヤンデックスは9月下旬、クラウド技術を使った自社サービスに関する会議「ヤンデックス・スケール」で、新たな人工知能(AI)サービスとして「データスフェア(DataSphere)」と「スピーチキット・プロ(SpeechKit Pro)」を発表した。同社は2018年8月にロシア語音声アシスタント「アリス」でAIサービスに初進出している。
「データスフェア」はマシンラーニング開発のためのサービスで、一般的なツールとスケールアップ(サーバーの処理能力の増強)可能な計算リソースの組み合わせにより、実験レベルから完成モデルの導入まで様々な対応が可能だ。クラウドサービスを利用することで、開発者によるインフラ管理が必要ないサーバーレスコンピューティング技術の使用が可能になり、アプリの構築を迅速かつ容易に行える。
「スピーチキット・プロ」は、複数言語対応の音声認識サービス「スピーチキット」の上位バージョン。同時に多数の要求を処理するなど負荷が高い場合でも、正常にサービスを利用できるようなインフラ設計になっている。音声ロボットの声やイントネーションを変えるなどの要望にも柔軟に対応する。