人工知能(AI)を活用したオンライン本人確認サービスを展開するエストニアのヴェリフ(Veriff)が、身分証明書のバーコード情報を読み取る機能(バーコードリーダー)を実用化した。不正行為を予防し、照合作業のスピードアップに役立つとしている。現時点で対応しているのは米国とカナダの運転免許証のみだが、今後、他国およびバーコードを使用する他の公文書にも広げていく方針だ。
米国とカナダで身分証明手段として最もよく使われている運転免許証には裏面にバーコードがついている。持ち主の氏名、住所、免許の有効期限、書類番号、性別、身長、眼の色などといった個人情報が暗号化されて保存されている。バーコード読み取り機能の追加で、正確な情報を迅速に呼び出すことができる。
ヴェリフによると、バーコードはシンボル密度が大きいため、解読に高精度の画像が必要となる。また、背景に惑わされずにバーコードのみを読み取れるようにするのに苦心したという。
現在、新機能が利用できるのはPCプラットホームだけだが、近くスマホでも使えるようになる見通しだ。
ヴェリフは2015年の創業。ライブで撮影した本人の写真(自分撮り)と、証明書の写真・データを照合することで、オンラインによる本人確認を可能とした。顧客側は本人確認のために店舗へ出向く必要がなくなる。また、企業側も詐欺にあうリスクを低下できる。