ポーランド石油ガス大手PGNiG、ウクライナのエネルギー企業民営化参加への前提確保

ポーランド国営ガス石油大手PGNiGは12日、ウクライナの国家資産基金(ERU)と国有資産民営化に関する機密情報の秘密保持契約(NDA)を交わしたと発表した。これにより、同国のエネルギー企業に資本参加するための前提条件を確保した。同社は資本参加について、両国の提携を強化し、地域のエネルギー保全に共同で取り組む機会と位置付ける。NDA調印にはポーランドのドゥダ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が同席した。

PGNiGのウクライナへのガス供給は近年、大きく伸びている。同輸出量は2016年半ば以来、累計30億立方メートルを超え、今年上半期だけでも9億立方メートルに上った。このような需要拡大を背景に、PGNiG とERUは昨年、ポーランド国境近隣での天然ガス開発・生産プロジェクトで提携合意した。来年上半期の立ち上げに向け今月11日に投資合意を交わし、提携の大枠と関連作業のスケジュールを取り決めた。

PGNiGは昨年11月、ロシアからのガス輸入依存度を下げるため、2022年末に満了する露ガスプロムとのガス調達契約を更新しない意向を明らかにした。

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