3DのAR(拡張現実)モデルデザイン・プラットフォームで急成長するスロバキアのスタートアップ企業、ヴェクタリー(Vectary)がこのほど、約590万ユーロの成長資金を調達した。現出資者である独ブルーヤードキャピタル(Blue Yard Capital)に加え、スウェーデンのEQTベンチャーズが新たに同社に投資した。同社は経験豊富なデザイナーだけでなく初心者や2Dデザイナーなど誰でも利用できる高品質の3D/ARプラットフォームの提供を目指している。
ヴェクタリーは2014年、スロバキア人工業デザイナーのミハル・コールとパヴォル・ソヴィスにより設立された。プレシード期(創業前段階)に独ニューロジーベンチャーズや個人投資家の援助を受けた後、16年にシード資金としてニューロジーとブルーヤードから250万ドルを調達し、本格的な国際事業展開のため本社をニューヨークに移転した。
ブラウザベースの同社3Dデザインプラットフォームはクリエーター、デジタルエージェンシー、クリエイティブスタジオなど、すでに世界で100万人以上に利用されている。ヴェクタリーによると、新型コロナ危機によりオンラインでのビジネス・アプローチの需要が高まり、自社商品をネット上で立体的に紹介する動きが加速していることから、利用度が3倍に急拡大している。