EU、モデルナともワクチン調達で正式契約

欧州委員会は11月25日、米バイオ医薬品企業モデルナが開発している新型コロナウイルス用ワクチンの調達について、欧州連合(EU)が正式契約すると発表した。最大1億6,000万回分を購入する。EUによる新型コロナワクチン調達の正式契約は6件目となる。

モデルナのワクチンはメッセンジャーRNA(mRNA)を利用したもので、同社は16日に最終段階の臨床試験(治験)で94.5%の有効性を確認したと発表していた。

欧州委は10月にモデルナと新型コロナワクチンの調達をめぐる予備的交渉を終えていた。高い効果が確認されたことから、正式契約に踏み切った。ワクチンが承認された場合、まず8,000万回分を購入し、8,000万回分を追加購入する。

これまでにEUは英アストラゼネカ、仏サノフィと英グラクソ・スミスクライン(GSK)の連合、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)傘下のヤンセンファーマ、米ファイザーと独ビオンテックの連合、独キュアバックと新型コロナワクチン調達で正式契約していた。

EUと契約した企業では、アストラゼネカが23日、オックスフォード大学と共同開発しているワクチンで高い有効性が確認されたと発表したばかり。欧州委のフォンデアライエン委員長は25日、ワクチンが早期に承認され、年内にEUで接種が開始されるとの見通しを示し、加盟国に円滑な流通に向けた準備を早急に進めるよう呼び掛けた。

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