ドイツ連邦統計局が9日発表した1月の輸出高(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で1,088億ユーロとなり、前月を1.4%上回った。増加は昨年5月から9カ月連続。主要な仕向け先である中国と米国向けが全体を押し上げた。コロナ禍がドイツで本格化する直前の2月に比べると3.3%低い。輸入高(同)は前月比4.7%減の865億ユーロと大きく落ち込んだ。
1月の名目輸出高(同)は前年同月比8.0%減の981億ユーロとなり、2カ月ぶりに縮小した。ユーロ圏向けが6.5%、欧州連合(EU)のユーロ非加盟国向けが4.8%、EU域外向けが10.3%の幅で後退。EU域内市場と関税同盟を離脱した英国向けは29.0%減の61億ユーロと大幅に落ち込んだ。
名目の輸入高(同)は前年同月比9.8%減の838億ユーロだった。地域別の内訳はユーロ圏が7.4%減、EUのユーロ非加盟国が2.7%減、EU域外が13.9%減。英国は56.2%減の37億ユーロへと激減した。
貿易収支の黒字幅は143億ユーロで、前年同月を4.4%上回った。経常黒字も6.2%増の169億ユーロへと拡大した。