英自動車工業会(SMMT)は4日、同国の2021年2月の乗用車新車登録が5万1,312台となり、前年同月に比べ35.5%減少したと発表した。これは1959年2月(4万1,474台)以降で最も少ない水準。SMMTは、1年の中でも販売台数が最も多い3月もショールームの営業休止が続くことから、2021年の通期予想を見直し、これまでの189万台から183万台に下方修正した。
英国では3月と9月にナンバープレートが切り替えられるため、両月は一年の中でも新車登録が多くなる一方、切り替え前の月は新車登録が少なくなる傾向がある。
2月の顧客別の登録台数は、市場シェアの大きい個人(37.3%減)、大口法人(33.5%減)のいずれも大幅の落込みを記録した。
燃料別では、純粋な電気自動車(BEV)が前年同月比40.2%増の3,516台、プラグインハイブリッド車(PHEV)も52.1%増の3,131台と好調だった。BEVとPHEVを合わせた市場シェアは13.0%となり、前年同月の5.7%から大幅に伸びている。
ただ、SMMTは、これらの新技術の車両販売を2030年までに目標のレベルにまで伸ばすことは依然として大きな課題であり、政府の支援が不可欠であるとの見解を示している。英国政府は2030年までにガソリン車とディーゼル車の新車販売を禁止する方針を打ち出している。