機械大手の独トルンプは13日、電池リサイクル技術を手がける米スタートアップ企業バッテリー・リソーシズに資本参加したと発表した。トルンプの工作機械やレーザーは電池製造に投入されることから、リチウムイオン電池のバリューチェーンを持続可能なものにするのに役立つバッテリー・リソーシズの技術を高く評価。資金調達に応じた。
バッテリー・リソーシズは2015年の設立で、マサチューセッツ州ウースターに拠点を置く企業。電池を効率的かつ環境に優しくリサイクルする技術を持つ。
電池のリサイクルはこれまで、廃電池を機械的に粉砕したうえで、粉砕物を化学的に処理しニッケルやコバルトなどの原料を取り出すという手順で行われてきた。バッテリー・リソーシズが開発した技術では化学的処理を行わずに粉砕物を正極活物質へと転換できる。電池セルの金属を97%リサイクルできる。非リサイクルの電池に比べ製造コストは35%、温室効果ガスの排出量は20%、エネルギー消費量は13%低い。
バッテリー・リソーシズは今回、TDKベンチャーズ、ジャガー・ランドローバーズ・インモーション・ベンチャーズなど他の投資家からも資金を調達した。