伊の医療従事者、ワクチン接種が義務化

イタリア政府は3月31日、すべての医療従事者に新型コロナウイルスのワクチン接種を義務付ける緊急法令を閣議決定した。病院、介護施設での集団感染を防ぐのが狙い。医療従事者の接種義務化は欧州で初となる。

接種は医師、看護師のほか薬剤師、介護施設の職員なども義務化される。拒否した人は停職、降格といった懲戒処分を受ける。同法令の適用期間は2021年12月末まで。

イタリアでは新型コロナワクチンの副反応への不安などから接種に慎重な人が多く、国内の大学の世論調査では接種を受けないと答えた人が18%に上る。医療従事者の接種率は高いものの、拒否する人もいる。こうした人が感染し、病院や介護施設で集団感染を引き起こした事例があることから、政府は接種の義務化に踏み切った。

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