コベストロ―利益予測引き上げ、中国復調で1-3月期大幅増収―

化学大手の独コベストロは4月28日の決算発表で2021年12月期の業績予測を上方修正した。1-3月期決算が予想を上回ったためで、営業利益(EBITDA)を従来の「17億~22億ユーロ」から「22億~27億ユーロ」へと引き上げた。

1-3月期のEBITDAは7億4,300万ユーロとなり、前年同期(2億5,400万ユーロ)の約3倍に拡大した。新型コロナ危機の直撃を受けていた中国を中心とするアジア太平洋市場が回復したことが大きい。純利益は2,000万ユーロから約20倍の3億9,300万ユーロへと伸びた。

売上高は33億700万ユーロで、18.8%増えた。販売価格が20.2%上昇。販売量も3.4%増加し、為替差損の影響が十二分に相殺された。

部門別の業績を見ると、ポリウレタンの売上高は30.7%増の16億6,500万ユーロに拡大した。販売価格が36.1%上昇したことが大きい。EBITDAは5,000万ユーロから4億4,300万ユーロへと伸びた。

ポリカーボネートも好調で、売上高は21.3%増の8億8,900万ユーロに拡大した。販売価格が13.8%上昇したうえ、販売量が12.5%増え、水準が押し上げられた。EBITDAは5400万ユーロから3倍強の1億6,800万ユーロに拡大した。

コーティング・接着剤・特殊品は売上高が5億9,500万ユーロで、4.0%増加したものの、EBITDAは12.3%減の1億1,400万ユーロへと縮小した。変動報酬の引当金を積み増したことが響いた。

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