4月インフレ率2%、エネルギーを除くと1.4%に

ドイツ連邦統計局が12日に発表した4月の消費者物価統計の詳細によると、前年同月比のインフレ率は速報値と同じ2.0%で、2年来の高水準に達した。エネルギーの上げ幅が前月の4.8%から7.9%へと上昇したことが最大の押し上げ要因。エネルギーを除いたインフレ率は1.4%にとどまった。

エネルギーの上げ幅が大きかったのは、今年1月に交通と建築物部門で炭素の有償化制度が始まったためだ。比較対象の2020年4月はコロナ禍で価格水準が極めて低かったことから、その反動も大きい。石油製品が全体を強く押し上げており、灯油は上げ幅が21.1%、自動車燃料は同23.3%に達した。天然ガスは同2.1%で、電力は0.2%下落した。

食料品は1.9%上昇した。コーヒー製品が5.1%、甘味菓子が3.1%、乳製品・バターが2.5%の幅で上がった。エネルギーと食料品を除いた基礎インフレ率は1.3%だった。

他の分野の物品で上げ幅が大きかったのは「植物・花」とたばこ製品で、それぞれ7.5%、4.5%に上った。電話機は8.3%下がった。

サービスは1.6%上昇した。新型コロナウイルスの感染防止策を義務付けられたことから、美容・理容/ボディーケアで上げ幅6.1%を記録。金融サービスも5.6%高くなった。電気通信サービスは1.0%低下した。

前月比のインフレ率も速報値と同じ0.7%だった。食料品が1.3%上昇して全体をけん引。生鮮野菜の上げ幅は9.0%に達した。エネルギーは0.1%下落しており、灯油の下げ幅は2.2%に上った。軽油も0.7%下がっている。

欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が2.1%、前月比が0.5%で、こちらも速報値と変わりがなかった。

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