ドイツと東欧地域の貿易増加、ポーランドが第3位の輸入元に

ドイツ企業が加盟するドイツ経済東方委員会(Ostausschuss der Deutschen Wirtschaft)がこのほど発表した今年1-3月期の東欧地域との貿易統計によると、ポーランドからの輸入がすべての輸入元の中で3位に浮上したことがわかった。同時期のポーランドからの輸入額は前年同期比14.7%増の166億ユーロ、同国への輸出額は9.4%増の187億ユーロだった。新型コロナ流行の影響に伴う貿易量の減少傾向には歯止めがかかった模様だ。

ドイツ経済東方委員会代表のオリバー・ヘルメス氏は経済紙『ハンデルスブラット』に対し、東欧諸国は再びドイツ経済を牽引するようになったと話した。1-3月期のドイツの総貿易額の増加幅は2.4%にとどまった一方、同委員会が対象とする29カ国のドイツとの貿易額は6.7%増加した。ポーランド、スロバキア、チェコ及びハンガリーのヴィシェグラード4カ国(V4)を合わせた貿易額は中国や米国を上回る。ドイツと東欧全体との貿易額は計2,120億ユーロで、総貿易額の5分の1を占めた。

同氏は東欧諸国がこれまで過小評価されてきたと指摘し、同地域の国々は今後さらに発展していくと述べた。一方、ロシアについては過大評価されているとの見方を示した。ドイツにとりロシアは東欧地域4位の貿易相手国だが、1-3月期のロシアへの輸出額は0.9%減の61億ユーロにとどまった。

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