英自動車生産、4月は急増・ロックダウンの反動で

英自動車工業会(SMMT)は5月27日、同国の2021年4月の乗用車生産が6万8,306台となり、新型コロナウイルスの感染拡大により生産が急減していた前年同月(197台)から急増した。2019年4月と比べると3.8%の減少となる。1~4月の累計は前年同期比17.3%増の37万4,864台。2019年の同期と比べると15.0%の減少となる。また、2015~2019年の5年間の平均と比べると、4月は42.9%減、1~4月の累計も31.1%減となり、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な感染拡大)前の水準を大きく下回っている。

4月の乗用車生産のうち、代替燃料車(電気自動車、プラグインハイブリッド車、ハイブリッド車)の生産は、全体の22.8%を占めた。また、1~4月の累計では、代替燃料車の生産が2019年同期に比べ33.1%増加している。

1~4月の乗用車生産のうち、国内向けは前年同期に比べ3.1%減少しているものの、輸出向けは22.5%増加している。輸出向けは全体の83.3%を占めている。輸出先は、欧州連合(EU)が全体の52.1%で最も多く、米国(17.4%)、中国(7.4%)が続いている。

■ 商用車生産も急伸

SMMTによると、同国の2021年4月の商用車生産は6,177台となり、パンデミック前の2015~2019年の5年間の平均(6,579台)を6.1%下回る水準だった。前年同月は新型コロナウイルスの感染拡大を受けた生産休止により、商用車生産は僅か9台にとどまっていた。

1~4月の累計は、前年同期比4.2%増の2万2,267台だった。国内向けが18.6%増であったのに対し、輸出は6.7%減少している。主要輸出先であるEU諸国のロックダウン措置が影響している。

■ エンジン生産も急増

SMMTによると、同国の2021年4月のエンジン生産は12万9,691基となり、前年同月の1,147基から急増した。2015~2019年の5年間の4月の平均(16万8,257基)と比べると、22.9%減少している。

1~4月の累計は、前年同期比10.4%増の66万5,195基だった。2015~2019年の5年間の1~4月の平均(87万1,607基)を23.7%下回っている。

上部へスクロール