●評価額は1億ドル以上
●ロボットによる業務自動化(RPA)ソリューションで急成長
米国のロシア系スタートアップ、エレクトロニーク(ElectroNeek)はこのほど、2,000万ドルの資金調達に成功した。ロシア経済誌『フォーブス・ロシア』によると評価額は1億ドルを上回る。同社はロボットによる業務自動化(RPA)のプラットフォームを運営している。
同社は売上高が2019年の30万ドルから、2020年1-6月期に1億ドルまで拡大するなど事業が急成長している。昨年のソフトウエアライセンス事業の売上は前年の5倍増となった。同社によると、売上増は米国企業のRPAおよびデジタル技術導入への需要の増加や、インド、ラテンアメリカなど米国外での事業の伸びに伴うもの。
創業者の1人、アスタフィエフ氏によると、同社の顧客は中南米、欧州、中東、インドなど40カ国の250社以上に上る。主力製品の「StudioPro」はRPAの開発環境を統合したもので、オートメーション化が可能なプロセスを特定し、効率的に自動化ロボットを開発することができる。
同社への投資家には、米国籍を持ち2019年にモスクワで逮捕されたマイケル・カルベイ氏率いるベンチャーキャピタル(VC)のバリング・バストーク、ロシアのソフトライン・ベンチャーパートナーズや、米国のロシア系投資会社I2BFグローバルベンチャーズ及びイエローロケッツが含まれる。
ベンチャー企業のデータベース『クランチベース』によると、同社はこれまでに計370万ドルの調達に成功している。ロシアのエンジェル投資家のセルゲイ・ダシコフ、米アクセラレーターのYコンビネーター、ニューヨークのVCの645ベンチャーズなどが同社に投資している。
エレクトロニークは2019年に設立された。サンフランシスコ本社のほかニューヨーク市にも拠点を持つ。従業員数は約60人。