企業内通信分析プラットフォームのタイム・イズ、560万ドルを調達

●協働・通信ツールと労働効率の関係性を分析

●テレワーク拡大で急増する「無駄なやり取り」の改善に寄与

企業内通信ツールを分析するプラットフォームを手がけるチェコの新興企業タイム・イズ(Time is)はこのほど、シード後期ラウンドで560万米ドルを調達した。この資金を活用し、事業の国際化を推進するほか、製品開発を継続する。

タイム・イズは2017年の創業。企業で日常的に使われている協働・通信ツール全般に照準を合わせ、労働効率との関係性を分析するプラットフォームを開発した。新型コロナのパンデミックでテレワークが急激に増えるなか、無駄な会議の存在や、チャット・ビデオ会議ツールから受け取る通知、電子メールの多さが表面化しているが、さまざまな指標に照らして利用状況を分析することで、管理職に業務改善のヒントを提供できる。

タイム・イズのプラットフォームは、「マイクロソフト365」や「グーグル・ワークスペース」、「スラック」、「マイクロソフト・チームズ」、「ウェベックス」、「ズーム」に対応し、従業員同士のコミュニケーションと業務の進捗の関連性を見つけ出す。判断基準となる分析指標は400種のなかから選べる。

タイム・イズによると、米『ウォールストリート・ジャーナル』紙の依頼で、社内連絡での返答時間をツールごとに比較したところ、スラックは16.3分、電子メールでは72分という結果が出た。社内でのやり取りではスラックの方が効率が良いということになる。

今回の資金調達では、エンジェル投資家のマイク・チャルフェン氏(チャルフェン・ベンチャーズ)がリードインベスターを務め、従来からの株主である米アクセルのほか、英イルミネート・ファイナンシャル・マネジメント、米アセキア・キャピタル、ポール・サラベリー氏、クラーク・ゴレスタニ氏が投資した。

なお、シール・ソフトウエアの最高経営責任者(CEO)を務めたウルフ・ゼタ―バーグ氏が最近、タイム・イズの会長に就任した。販売・提携・市場参入戦略を担当する。

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